-人生100年時代を展望して-長寿化が地域雇用に及ぼす影響
■ 伸びる寿命、高齢層に偏る人口構成
・日本の平均寿命は、男性81.09 歳、女性87.26 歳で過去最高を更新(2017 年)
・静岡県は男性80.95 歳、女性87.10 歳(2015 年)、常に全国平均を上回って延伸
・90 歳代まで長生きする人も大幅に増加(男性:25.8%、女性:50.2%)
・静岡県で2045 年までに増加するのは70 歳代以上の世代のみ、20 歳代以下は△4-5%、30 歳代から50 歳代前半は△7-12%と大幅減
→ 雇用にどのような影響が生じるのか、
「高齢者の活躍促進」「雇用流動化への対応」という2つの観点から考察
■ 高齢者の活躍促進 「”生涯現役”を実現する高齢者就労のかたち」
・静岡県の有業者のうち60 歳以上の割合は、ここ10 年で18.2%から23.0%に上昇
・全国に比べて本県の高齢者世代の割合は明らかに高い(+0.6-+0.8 ポイント)
・4割近い企業が65 歳を超えても働ける制度を採用、今後も4割超の企業がさらに活用を進める意向〈静岡市アンケート調査より〉
・7割近くの高齢者は「働く意欲がある」、65%は「経済的に働く必要がある」(同)
・何歳まで働きたいかについて、60-70 歳代は現年齢プラス5歳が最多、”働けるならいつまでも”は年齢が上がるにつれて増加(同)
・高齢者は仕事を選ぶ際「無理なく働けること」「人間関係」を重視(同)
・企業は、高齢者の多様なニーズに対応し、能力の発揮を促す新たな高齢者向けの就労モデルを作っていく必要がある
■ 雇用流動化への対応 「転職者を誘引し地域の成長につなげる」
・働く期間の長期化や技術革新の速さ等を踏まえると、転職により雇用流動化が進展
・静岡県の転職者数は年間10-20 万人の規模で推移、全国に比べると活発ではない
・全国・本県とも29 歳以下の割合が大幅に低下、40 歳代と55 歳以上は上昇傾向
・大都市部から地方への人材シフトに注目、プロフェッショナル人材戦略拠点が牽引
・転職者を本県に誘引するためには、情報発信やマッチングをさらに活発化させるとともに、地域として多様な働き方を提供できるか否かがカギに
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