理事長挨拶
ご挨拶
静岡経済研究所は、昭和38年3月、静岡銀行の創立20周年記念事業の一環として創設され、おかげさまで昨年60周年を迎えることができました。
当研究所は「静岡県内の経済・産業の実証的な調査研究を行い、地域経済の健全な発展に資すること」を設立の目的とし、一貫して地域に密着した経済、産業、経営に関する情報の提供に努めてまいりました。現在、私どもの活動を支えて頂いている会員数は、静岡県内企業を中心に約14,000先を数えるに至っておりますが、これもひとえに皆様方のご支援とご鞭撻の賜物と、心より感謝申し上げます。
さて、足元の静岡県経済を概観しますと、当所が7月に実施した「静岡県版景気ウォッチャー調査」では、現状判断指数が47.9と前回4月調査(52.7)から△4.8ポイント低下し、6期ぶりに景気の横ばいを示す指数「50」を下回りました。一方、9月に実施した「静岡県内中堅・中小企業設備投資計画調査」においては、今年度の国内設備投資見込額は前年度比+0.5%と高水準を維持し、設備投資マインドを示すS.I.も8.7と前回調査(3月)から+5.1ポイント上昇するなど、設備投資に前向きな企業が増加しています。このように、現状の景況感はまだら模様といった状態にあり、日米の政局を含め、先行きについても不透明感を払拭できない状況が続くものと考えられます。
こうした中、当研究所では、2023年度から「地域の未来づくりを支えるシンクタンク~専門性を磨き上げ、持続可能な地域経済の発展に寄与する~」をビジョンに掲げ、第7次中期経営計画(2023~27年度)をスタートさせ、SNSによる情報発信力の強化や、当所が過去に実施した「調査研究リポート検索サービス」の充実等に取り組んでいるところであります。先の見通しが難しく環境変化の激しい「VUCA」の時代を乗り越えるべく、皆様の経営の一助となるような情報提供に努めてまいりますので、今後とも当研究所に対しまして、末永いご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
一般財団法人 静岡経済研究所
理事長 馬瀬 和人